ブログトップ

長 谷 川 正 允 の ブ ロ グ !

paveau.exblog.jp

有時庵(うじあん),  磯崎新,  1992

JR品川駅と大崎駅の中間あたり、御殿山に渡辺仁が設計した旧・原邸(現・原美術館)があり、その旧・庭園の一角の、かつてそこにあった茶室が朽ち果てたのだといわれるところに、磯崎さんが茶室「有時庵(うじあん)」を設計なさったこと、そしてそれがだいたいどんな茶室なのかは、以前、藤森さんの「藤森照信の茶室学(六耀社、2012. pp.272-277)」を読んで概略知ってはいました。


もうひと月ほど前ですが、外苑前のギャラリー、ワタリウムで開催中の「磯崎新 12x5=60展」開催記念の磯崎新x藤森照信対談(11月7日建築家会館本館ホールにて開催)を聴きに行ってきたという、建築設計仲間のMさんと話していて、数奇屋の名匠、中村外二とのコラボとして同展覧会で取り上げている、築20年余りの有時庵が御殿山の旧・ホテル・ラフォーレ東京(現・東京マリオット・ホテル)の庭園にあって、原美術館裏手を通り抜ける道(森ビルが御殿山ヒルズを開発した際の公開空地?)から屋根がみえるんだけど、見学できるといいよね!といったようなことを、当てがあるわけでもなく漠然と、話題にしたことがありました。


それからしばらくのあいだ、忘れていましたが。


最近になって、なんとか見学できないものかというMさんの熱意が伝わったのだと思いますが、東京マリオット・ホテルさんのご好意を賜わり、そして運よく晩秋の小雨の中という最高のシチュエイションにも恵まれ、短時間ではありましたが、じっくりと(笑)見学させていただく機会を得ました。

ワタリウムの「磯崎新 12x5=60展」も観にいこうと思っています(1月12日まで開催中)。


d0266559_57031.jpg
建物も庭もよく手入れがされています。この日も小雨の中、手前の石庭に庭師さんが入ってらっしゃいました(写真左下)。

d0266559_2155077.jpg
雨落し。この日最高のチャームポイント、しばし見惚れておりました。

d0266559_1481274.jpg
雨落し #2 鳥の糞まで愛おしく思えました(笑)。

d0266559_4461441.jpg
躙り口。無垢ライムストーンt70張りのRC外壁、壁厚合計450なので、Mさんによれば、木造の通過感とはかなり異なるとのこと(各寸法は、JA・93-4磯崎新特集号p.279掲載の1/20平面詳細図による)。

d0266559_4472761.jpg
二畳台目から水屋をみる。太鼓の襖、引手が天地逆など、見学者は静かにしかしおおいに盛り上がりました。1990年頃巡回した磯崎展にこの茶室が初出した際は、引手天地は順方向でした(JA・93-4磯崎新特集号p.275)。

d0266559_16143136.jpg
床の間脇の(欧風な?)窓。

d0266559_16179.jpg
1990年初出時と比してとてもコンストラクティヴに変貌した障子天井を見上げる。

d0266559_16254763.jpg
コンストラクティヴに変貌した障子天井を土間から見る。室内で一番印象的だったのは、新旧多様な素材よりも、過剰ともいえる天井のコンポジションでした。







by paveau | 2014-12-12 01:01 | 建築の話題 | Trackback | Comments(0)
トラックバックURL : http://paveau.exblog.jp/tb/21384268
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。
<< 進修館, 象設計集団, ... ドーモ・アラベスカ , 富田... >>